02 少年

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わたしは書庫を出た もう日は暮れて廊下は少し暗かった まさかあんな本をシスターが読んでいたとは思わなかった でも一度読むと決めた本なので一応最後まで読んだ 実際とても興味深い本だったし 「あら、あなたこんなところにいたの?」 よく知った声にドキリとしてしまった 「シスター...」 「夕飯の時間はもう終わってますよ?また書庫にいたの?」 「うん、ごめんなさい」 「いいですよ、夕飯残してますから早く食べて寝てくださいね、明日は新しい子が来るんですから」 「え?」 「男の子だそうですよ、仲良くしてくださいね」 「うん」 そうなんだ、でもどうせわたしにはあまり関係ない どうせあまり関わらないのだし そう思ったわたしは今日は寝ることにした それと夕飯は食べなかった
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