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「問題の設定が間違っている。ゆびにペンだこをこさえたいのか小説を書きたいのか、どっちなんだ」 「え~と。‥あれ?おかしいな」 「なにがだ」 「あたしは論理的な考察の結果、小説を書くための方法論として『指にペンだこをこさえる』という結論に至ったはずなのに、それが」 「べつに不思議なハナシじゃない。論理的にヘンなことを考えてもヘンな結果しかでない」 「そうかなあ。‥なんかごまかされているような」 「べつにごまかしてなんかない。きみのそのヘンなことを論理的に考える能力はすばらしい。だが、きみは物事に関しての評価能力がいちじるしく低いのだ。それが難点だな」 「え。‥そお?そうなのか」 なんかがっくし。
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