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「俺のことは説明不要ですよね?」
「ええ、知ってるからね。貴方が幼い頃から」
「…え?」
今、なんと…?
「君が幼少の頃から知っている、ということだ」
「マジで?」
俺の無意識に出た言葉に二人は頷く。幼い頃から知ってる…母さんは確か旧姓があって…それが八雲…ハッ!
「もしかして、母さんの友人が紫さん?」
「ええ、気づくのが少し遅いけどね」
フフッ、と紫さんは笑う。最初から気づかせるのが目的ですか…。
「…そういえば、俺の荷物は?」
「そこにある。橙が一緒に持ってきてくれたが、あれでいいんだな?」
藍が指差したところには、『想輝』と四次元ポーチがあった。確か御札入ってるやつはポーチの中に入れてるはず…。
「で、いきなり話は変わるんですが、おr「いいわよ~」…」
言いきる前に了承を得てしまった。母さんとほんと似てるなぁ…主に性格や行動が。
「しばらくしたら他の場所に行く気なんでしょ?そのまえに、ここでいくらか修行したほうがいいわ。それもふまえて、希達の残したモノだから、ね」
「…ありがとう、紫さん」
素直にありがたいと思う。俺はほほ笑んだ。その時、藍の鼻から赤いもの…血が噴き出した。
「「藍!?」」
「ふ…不覚…ガクッ」
そして仰向けにぶっ倒れた。
…うん、大丈夫だろう。多分。
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