序章

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頭が痛い…。 頭の中に映像が流れる…。 何だろここは…時代劇に出てきそうな場所だ…。 その細い路地で袴を着た男が走ってる…。私は急いでその人を追いかけてる。 そして、その人が焦って立ち止まった。どうやら行き止まりだったらしい…。 男の前には木の塀があって、飛び越えようと思っても高すぎて無理だろう。 私は口角をあげて鼻で笑った。 「どうやらここまでみてぇだなぁ…。 大人しくしてりゃぁ何もしねぇよ」 私がその人に言った。 嘘だ。私はこの男が何をしようが殺そうとしてる。 「何もしない?ふん、嘘付けよ!何しようが殺すつもりなんだろ?壬生狼さんよ…」 壬生狼…? 聞いたこと無いはずなのに何だか懐かしい…。 「分かってんじゃねぇか。 じゃあ吐け!…お前等は何がしたい?」 私は左腰に指してた刀を抜きながら言った。 抜いた後は刃をその男に向けた。 嫌だ。人なんか殺したくない。そんな思いを押し殺しながら刃を向けていた。
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