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「明輝!!お前大丈夫なのか!?」
人影は明輝だった。気付いてすぐ永倉が叫んだ。
目の前に行る明輝はさっきとは別人のように平然とそこに立っていた。
「あぁ。うじうじ考えんの止めただけ。で、ちゃんと挨拶してぇからさっさと部屋戻って。一も源さんもありがとな」
「でも…」
「平助、行きましょう。これ以上言ったら怒られますからね。一君も明輝さんのそこら辺は気を付けた方が良いですよ」
沖田が藤堂含む三人の背中を押すように部屋から出ると同時に言った。
それに対して不満を持った明き輝の顔は笑いながら睨んだ。
「総司、てめぇ殺すよ?」
「あぁ、気を付けとく」
「はぁ?真に受けんな」
沖田と明輝が話している中平然と言った斉藤にも笑顔を向けた。
そんなこんなで五人は部屋から出ていき、明輝は静かに座った。
そして頭を下げながら言った。
「はじめまして、西村明輝と申します。此方には数日前からお世話になっておりますが、挨拶が遅れた上に倒れてしまい、本当に申し訳ございません」
近藤、土方、山南がちゃんと挨拶していることに感心していると芹沢が笑い出した。
「猫被りは善い。そのままのお前でな」
顔を上げきょとんとしているかと思うと何時ものように口角を上げだ。
「なぁんだ。なら畏まらなくて良かったんじゃねぇか…。早く言ってくれりゃ普通にしてたのに」
と言ったと同時に足を正座から胡座にした。
「あんたが芹沢さん?どうもはじめまして。改めまして、西村明輝です。」
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