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「ところでさぁ、部屋の前に立ってた男誰?」
明輝がこの部屋に入る前に仁王立ちしていた男がいる。
「あぁ、新見だ。彼奴は怒るとすぐに手が出るからな」
「通りで…さっき前通ったとき凄い睨まれたよ、で、人の顔見て倒れるとか失礼な奴って言われたよ」
確かにそうだよなと言いながら明輝は笑った。
「面白い奴だ…気に入った。お前此処で女中として働いたらどうだ?」
一瞬空気が固まった。
「はぁ!?女中?女中ってなんか世話したりするあれか?」
明輝の怒鳴り声の様な声が響く。
「ちょっ、芹沢さん!あんた此奴は間者かもしれないんだぞ!?そんな奴を女中になんか…」
「目を見れば分かる。此奴の目は嘘を付いてない」
土方の言葉を遮って芹沢は言った。そして明輝の顔を見てゆっくりと口角をあげた。
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