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「ふぅ~ん。で、私が本当に間者だったらどうすんだ?」
「その可能性は無い」
「目を見れば分かるってか?」
「その通りだ。
じゃぁ、儂は自室に戻る。お梅を待たせてるからな」
そう言うとせっせと部屋を出ていった。
すると土方が明輝に向かって言った。
「お前、無理すんな」
「はぁ!?何を?」
「声…震えてる」
明輝はその言葉に驚いた。明輝だけじゃない、近藤と山南もだ。だから近藤は言った。
「歳?至って普通に聞こえるが気のせいじゃないか?」
「いや、此奴の言うとおりだよ…。震えんの抑えてるつもりだったけど…バレるなんてな」
ハハハと苦笑いしながら明輝は再び手の冷や汗を握った。
「一体何があったんですか?もし言えるなら言って下さい」
「…………昔、夢に出てきたんだ。」
山南の質問に少し時間をおきそう答えた。
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