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「灰奈は……」
『私は……、姉さんの死後、これ以上となく十分な教育と環境とを享受した。両親は、私を姉さん以上の優良種に品種改良を試みた。
でも……私は姉さんとは根本から違った。優良種の姉さんはすべてがとても優秀だった。人当たりもよく、明るくて気立てのよい女の子。両親にとっても、私にとっても心強い胸を張れる姉。
特に姉さんは私に優しかった。なにをするにもうまくいかない私を、姉さんはよく手伝ってくれた。『大丈夫?』『もう、仕方ないわねぇ、私がやってあげるからっ♪』『ほんっとダメね、私が手伝ってあげちゃお~(笑)』って、いつも声をかけてくれていた。
それは、なぜだと思う……?』
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