三刻「灰雛は血染めの羽衣を纏う」

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――ブゥ、ブゥゥゥン、ブゥゥゥン、ブゥゥゥン―― 「はい、もしもし?」 『よっ、気落ちしてねーかなってさ』 「なんだ、お前か……」 腐れ縁の親友だった。 「ったく、タイミングよすぎだよ……でもまあ、落ち着いたかな。どうしようもないってわかってるし、これが俺の実力なんだろう。諦めなければ、まだやれるさ」 本気で心配してかけてきてくれた親友からの言葉だ、素直に俺は答えた。 こいつは知っているんだ、俺がどれだけこの最後の作品に賭けていたかを。 『そう……っか。さすがは俺の連れだ、よかったぜ。……ところでさ?』
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