三刻「灰雛は血染めの羽衣を纏う」

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「え……なんでですか? なんで先輩そんなことに……」 「さっき、作品を見てきたんだよ、ネットで。最終専攻に残った俺の作品は……なにか違うものになってた。どこでなんでああなったかわからないけど……」 「なんで……」 如月後輩の声が小さくなる……。やはり彼女ではないらしい……こんなに混乱してくれている、涙を流してくれている……。 きっと、一緒に悩んでくれているんだ……。 「なんでかは俺にも……」 「なんで……見たんですか……?」 「え……?」 海風が……静止した。
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