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―――落ち着け、私……。
「それはまあ……ご丁寧に詳しいですね……」
「いえ別に……。ただの受け売りです。俺はこんなことが全て理解できるほど頭はよくないですし……でもうわべだけでも理解してなきゃいけなかったんですよ……」
「じゃあ、馬鹿なんですね(ニコリ)」
「……」
黙るところをみるとやっと少しは怒りの感情を抱いてくれただろうか? 正直皮肉が伝わるまでこれほど時間がかかるとは思っていなかった。
「ええ……馬鹿ですね……きっと間違いじゃない……」
そう言うと、男は遠い目で少し遠くの空を見つめる。
失敗だ……。ああ……そうか馬鹿なんだ。こいつは本当に馬鹿なんだ……。
知識的にではなく、生きることに馬鹿とでもいうか……堅実な女性ならまずこんなのは選ばないだろうという男の姿。
「なにかの漫画を読みすぎて、お喋りに括弧、付けたいだけですか? 冗談にもかっこよくもないですよ? ……ああ。あれですね、女心とかひとつもわからないタイプなんですね、どうみられてるか気にしてないとか、アァ……そうでしょうね」
と、哀れな表情で言い渡す私。
まりーと言う名の美少女は妙に納得した顔でその発言に何度もコクコクと頷いている。
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