四刻「灰雛と日常と現実と非日常と非現実と」

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「はぁ……。で、死ぬなりなんなり人の知らないことばかり並べておいて、きちんとした説明を受けられるんでしょうね? こんな夢話を引かずに話を聞いてくれる心優しい女子高生なんてそうはいないと思いますよ?」 「それはあなたも知りたいからではないですか?」 図星。ここまでの話でわかったのは、彼らが私の「起こしたこと」に対して、検証しながら入念に調べてあるということ。もうひとつは私の存在、というよりも、私のような存在に対して少なくとも私より詳しいらしいということ。自分がどうなったかというのは、身体の感覚と、頭の感覚、実際に起きる事象から想像はできるし、神的存在なことは間違いない。だから、私は私に神になると言い放った。 が、彼らももし同じような存在……いや、この屋上まで来たのだから同じような存在には違いないのだろうけれど、そうだとすると、やりたいことがある私にとっては非常に邪魔になる。なぜなら、他にも複数、この世界にこういったものが居るということになるのだから……。簡単に言えば、“神は二つといらない”ということ。 あら……? 残念、バトル漫画じゃないんだから、戦闘に好奇心駆られる……なんてないわよ? 別の同じ存在にぶつからず回避し続け、自分は見えないところでしたいことをする。ただそれだけのため。 ただ………だからこそ、知る必要がある。私が何者で、どうなっているのかを可能な限り詳しく。
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