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「くっ……」
途端背を向け屋上から蹴り上がる。
逃げた? まさか!!
感じはのは嗚咽感に似たねとりとした嫌悪感。どうやらゴミ掃除の時間らしい。
「ちょ!? どこへっ!? あぁ……もぅ、これだから俺の周りは……」
後ろから呼び止める声がする。が、関係はない。なにがどうあれ、これが私だ! 私がなんであれ、こうするのが私!
だがその行く手はいとも簡単に阻まれる。太陽が一瞬陰り、暗くなったかと思った途端、それらは少し前の真正面の鉄塔の中程に器用に降り立つ。
これだけまざまざと見せつけられたのだ。自分だけが“神゛と名乗れるわけではないのだろう。
「急ぐんだけど?」
「灰菜、あなただけが感じ取れるなにかを感じ取ったんですね?」
「どきなさい、私は神よ!?」
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