四刻「灰雛と日常と現実と非日常と非現実と」

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「退けません……。“神”とはなんだと思います? 太古の昔に実在し、人類と関係が深かった? まさに文明は神が設計したとかそういう類ですか? 信じていれば願いが叶う便利なシステム? 戦争を起こしたり、平和をもたらしたりする力? 否・・・人の心の拠り所。人間の弱さに入り込みその仮想の支えとなるもの、信仰の対象……仮想メモリーのような仮想の記録を纏った神々たち……つまり、創造された偶像。その偶像崇拝の対象が“神”であり……ってその目……」 「くどくどうるさいのよ。急いでるって言いませんでした? ああ別に悪気はありませんよ? 別にそんな至極当然のことは無宗教者の私でも分かりますよ、あなたこそかっこよく宗教を語っちゃって、いや……もう見てて恥ずかしいっていうか……ぶっちゃけあり得ませんよ? なんてこれっぽっちも思ってませんから~あはは、ってことでどいてもらえます?」 と、明らかな棒読みで心境をお伝えする。 「“神”は……」
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