四刻「灰雛と日常と現実と非日常と非現実と」

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途端、少女の視界が赤くなったのは直後だった。 飛び散った赤い血液は、容赦なく怯えきり、壁際に追い詰められへたりこんでいた少女にも降りかかった。 そこに現れたのは狂気に顔を歪めた制服姿の女の子だった。 「制服の……死神……?」 同じく髪を血で濡らした死神は、こちらにゆっくりと近づき微笑んだ。 「あはっ……あはは……! 本当だった……本当に居たんだ……! 助けに来てくれた!! 正しい人間を助けに来てくれた!! 本当だ! ほんとうにっ……!?」 走った激痛。言葉は途端でなくなった。 「え……」
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