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「あのときのっ!!」
――ビュンッ!
途端辺りは一度きり、強い風が吹きぬけ、砂埃は消え去った。そして……なにも変わらぬ直上の空に突如オーロラが出現する。
「覚えてくれてたのか。そりゃ光栄。ふん、見込みはあったようだね。やはりというところか」
冷や汗は出ない、だがじんわりとそのイメージを沸きたてる。憎悪は瞳に宿り、鼓動は速く動機となって身体を抑揚させる。これが怒りで震えているのか、恐怖で震えているのか、なにから話せばいいのか、もう頭がいっきにごちゃ混ぜでわからない。
だが、やっと来た! やっと現れた! 私を侮辱した張本人が、いま眼前に!
私は憤る、私はぶつける、私の最もムカつくあいつにこの力をっ!!
こうなったきっかけが奴だというなら、狙うは一点、心臓のみ! 相手と土俵が同じなら、長々居るつもりはない。怒りを一点に、さあ!
「爆ぜろっ!!!!!」
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