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「だからさ、理解しようぜ? 俺たち、なにしにきたのかな? 馬鹿は嫌いだよ、ね、ユリアナ」
「ご……ごめん……」
「うん、わかればよし」
そう言ったと同時にひょいっとその場所から飛び降りると音も無くユリアナの横に降り立った。
にこりと一つ気持ち悪く歪んだ笑みと共に、ユリアナと呼ばれた中学生くらいの少女の頭を2回撫でた。
「……さって、僕らの犬の報告書……どこいったっけ? てか、犬どこいった。まったくあいつはいつま……」
間に口を挟む。間違いないこいつら……。
「お前だったのか、あいつらを私によこしたのは!?」
一瞬、奴はわからないという顔をした。が、すぐさまにったりと笑ったかと思うと「そうだよ、会ったのかい?」とへばり付くような笑顔のまま短く返答した。
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