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七月十八日
その日の放課後、入野と一緒に寄ったファミレスで不良に絡まれる常磐台中学の少女を成り行きで助けた。
後でんな、必要なかったことにも気づく。
何故ならその少女はこの学園都市に七人しかいないlevel5の第三位電撃姫、超電磁砲こと御坂 美琴であったからだ。
彼女の電撃を無意識ながら相殺した(と、思われる)俺の右手を見て彼女はこう言った。
『どんな能力も打ち消す能力』
……翌日、身体検査の再試行でその予想は覆された。
電撃使いのlevel3、空力使いのlevel2と結果が二つでたのだ。
そのどちらの力にも見覚えがあった。片方は上記、片方は前述の不良からうけた能力だった。
入野は当初、それを多重能力と思っていたようだ。
能力に干渉しやすいのは同系統の能力だ。
それを防いだのはたまたま同時に二つの能力を発現したからか?
……違う……俺が考えていたのはそういう能力じゃない。
でも、それも否定された。
何も起こらなかったからな。俺がどう足掻いても発電能力も空力操作もできなかった。
ーー結局、でた二つの能力は計測器の故障で前日の出来事も様々な突発的な事象によって、たまたま回避されたんじゃないか?
今は……そう思うことにした。
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