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「ーーっ!」
フルフェイスたちから背を向けた状態は不味いと判断。
すぐに背後から何かの気配を感じた真宮は道の側面に体を飛ばす。
ーーブォンッッッッ!!
今度は強い風の刃が脇を抜け街灯へとぶつかった。
真宮が振り返ると後方から追ってくるフルフェイスのうちの一人が先陣をきって、こちらに腕をつきだしている。
「ーーつくづく縁があんな!風力操作系よ!!」
自らに虚勢をはるようにわざと声を上げ悪態をつくと、さっきの回避行動でよろついた体をたて戻す。
逃げることをやめてフルフェイスたちと向かいあった。
昨日の風力操作系との対峙で、中距離弾道型の能力者をどう相手にするかを理解していた真宮。
川沿いをアスファルトで舗装されたここは直線道路で相手の能力にとっては都合がいい。
"真っ直ぐに逃れようとする者"に対してのみ。
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