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やがて追い付いたフルフェイスらはバタバタと、まとまりのない足取りで真宮と一定の距離を開けて止まる。
そこで真宮が乾いた口を開いた。
「ーーよお、お前ら一体何が目的だ?たかだかlevel0の万年無能力者が俺、……の命なんて狙って何がしたい?
スキルアウトにしちゃ、高レベルの能力者がいるみたいだし……解せねえな」
大袈裟な身振り手振りをする真宮だが、あえて挑発的な態度をとるのは時間稼ぎのためだ。
初見で少なくともlevel4以上の能力者二人もいることから後の二人も高位の能力を持っていると真宮は推測した。
現状でも命からがら、このまま戦ったとして真宮に勝てる見込みはほぼ0だ。
故に時間稼ぎによって停電が直り、通りすがらの人にでも助けてもらうなり、警備員(アンチスキル)に通報するなりしてもらうのが定石であった。
「停電なら直りませんよ」
「ーーはぁ?」
あまりに簡単に見透かされ、否定された。
声をだしたのはフルフェイスをしてる四人の中でもっとも低身長の女の子だった。
女の子とわかったの高く幼い声質からだ。
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