"dark side"

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……コロコロ 「ーー???」 ふと、足下にビー玉より二回りほど大きい金属製の球体がどこからか転がってきた。 何の気なしに左手でつまみ上げる。 すると気付くが、近年流通しているメッキ加工の鉄でできたパチンコ玉にも似ているのに明らかに重量が重い。感触も金属類にしては柔過ぎる。 そして何故か湿っていた。恐らくは水であろう。 こんな危機的状況でたま遊びに勤しむ意味もなかったが無意識だった。 気まぐれに持ち手を右手に移し代えた時だーー バシュゥゥゥ!! 「あつっっ!!」 突如としてそれが発火した。 それも半端な威力ではなく、痛みによる条件反射で投げた時、既に掌の皮が焼け焦げていた。 「な、なんだよこれ……!」 バシュゥゥゥゥゥゥ!! 不意に襲った激痛と現象に焦りを感じた真宮。 数秒たっても発火をやめないそれに何となく小バカにされた様な気持ちを冷や汗とともに拭いその場から離れようとした。 ーー火蓋が下ろされた。
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