最終章にして第一章

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これ、もう一週間も前の事なんだけど、俺の友達に木村って奴が居るんだよな、そいつめっちゃテンションとか高くて、しかも空気とかしっかり読むし面白いんだよ。 で、その木村が前から歩いて来たからさ、 「よ、木村!」 って言いながら高らかに手を上げたんだよ。 まあ、本題はこの後なんだが……そんな時に限ってその木村、俺を無視してそのまま俺の横を通り過ぎてさ。 取り残されて無様に手を上げてる俺って。 って思ったらさ、木村の後ろにいたんだと思うんだが、目の前に結構可愛い同じ年頃辺りの女子が歩いて来てた訳。 その瞬間体が凍ったよ。色々な意味で。 だってさ、よく考えてみ? 友達に手を振って無視されてる奴を見るって、相当じゃん? もし俺があの女子だったら笑いこけて、 「ブ、ブハッwwダッセwwwマジダッセwww可哀想ww」 とか言ったりして蔑んじゃうもの。
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