最終章にして第一章

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「や、ゴメン! ……俺が悪いんだ! ……ッ」 言い終え、もう堪えきれなくなった俺は下を向いた。 ヤバイ。 もう俺の顔は紅どころか、赤ペンキを遥かに超越した"あか"だった。 「ゴメン……私に声掛けたのかと思って、行っちゃったんだよね……」 ああ、なんという勘違い。なんだか胸も熱い。目頭も熱い。 やめてっ! そこは熱くならないでっ! 「ぃや……」 返答する俺の声は、彼女に聞こえない程小さかっただろう……。 木村、アレほど空気を読む奴が今日に限って読まないとは、殺すか……。 そして俺のアレも一向に空気を読もうとしない、殺す……訳にはいかない! 「じゃ、じゃあ!」 彼女が大声を張り上げ、俺に歩いて来る。 えっ、何。なんの展開ィ!? 彼女の柔らかく細い、白くて綺麗な肌が俺の手に触れた。 温かい……。でも、少し強く握ったら壊れてしまいそうな程に……儚い。 「さっきの人、一緒に探します!」 「……へ?」 コレが、彼女との出会い。
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