君が喚ぶ世界の果てで

召喚……なのか？

さらにこの伝説に関しては単なるおとぎ話ではなく、歴史的事実なのでは？

と唱える学者もいるほどであり、ポピュラーな話でもある。

最も、話の全てが全て事実ということではなく部分的な話である。

「校長、失礼します。」

ノックもなく部屋に入ってきたのはエメラルド色の髪と瞳を持った女性であり、その顔には困惑とも焦りともつかない表情が広がっていた。

「何事だい？」

やや内心驚きつつも表面は努めて冷静に繕いながら事の次第を訪ね、万が一に備え気持ちのコンディションを整えた。

「その……少年が廊下に倒れていたので、救護室に運びました。」

言葉だけを見れば大したことのない要件に思えるソレも

「……なに？」

こと、この場所では緊急事態にも近いものがあった。