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ドォォォォォォンッッッ!!
それは突然だった。ユウトが歩く広い道路の右手から、凄まじい爆音と爆風が津波の様に押し寄せる。
突然の事態に状況が飲み込めていないユウトは、取り敢えず近くの小さな建物の陰に隠れた。
その間にも爆音は止む事は無く、むしろより大きくなりつつすらあった。
すでに辺りは、爆風で舞い上がったチリと砂埃で視界が悪い。
今度は彼のかなり近くで爆発が起こった。僅かに見えた光の後に、鼓膜が張り裂けそうな音と、建物ごと吹き飛ばされそうな風が全身を襲う。
そんな爆発の中、ユウトは二つの事を確信していた。
まず一つ、
これは、なんらかの砲撃であるという事。
チラリと辺りを見た時に、爆発の中心点が、砲撃特有のクレーターになっているのを確認したのだ。
そしてもう一つ、
爆発音、爆風、立地条件から推測するに、これは間違い無く他国からの攻撃であるという事。
恐らくは廃棄された軍用倉庫内にある、死蔵武器の破壊、そしてその先にある戦略基地の制圧。
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