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う……うぅ……ここは?
まさか、またあの悪夢を見てるのか?
いや、違うな。この景色に見覚えが無い。
どうやら今までとは違う夢を見ているらしい、その証拠に見渡す限り真っ白の世界が広がっている。
何も無い、ただ永遠なる虚無の白色。
そこには俺以外の姿は見えない、何もいないってのは意外と恐いもんだ。
自分がちっぽけな存在だって事がよく分かる。
!!?
いきなり視界が光で包まれ、何かが上から降ってきた。
こりゃ、一体何だ?
見たところ、鍵のようだが。
俺はその鍵を手に取り感触を確かめた。
ハッキリとした肌触り、何かの紋様が刻まれたザラザラとした表面、ひんやりとした冷たい感触、そして目一杯力をこめて握っても潰れはしない頑強さ。
まぁ、高校生の握力で握り潰される様な鍵は生まれて一度も見たことが無いが。
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