部長と部下

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時間が過ぎ普通なら帰る時間になった オフィスにいた人たちも休息を求め、早足で家路へ向かい始める でもまだコピーしなければならないプリントがたくさん残っている 「また残業か?」 声をかけたのは好実の同期の馬渕秋人 秋人は好実に缶コーヒーを差し出した きっと疲れているように見えたのだろう 「ありがとう。今日じゅうににコピーしなきゃ部長に怒られちゃうからね」 「部長、好実に任せすぎだよな。最近ずっと残業だろ」 「そうかな。でも簡単なことばっかりだから大丈夫だよ」 好実は笑った その優しい笑顔に秋人は少しどきっとする 「そうか?ならいいけど。あんま無理すんなよ。俺助けるからな」 秋人は微笑んで好実の頭を撫でる
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