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「晶子さん、突然ですがアナタの恋人さん兼婚約者さんの魔宮グリモアさんは昨日の夜に死にました」
「……あん?」
朝、朝食買ってコンビニから帰って来て、曰くが多すぎて格安なアパートの1LDKな自分の部屋の前で、
黒スーツに黒帽子に黒サングラスで黒髪ポニテの女にそう言われたアタシ。
の第一声がこれ。
「あ、そ」
「信じてませんね」
「いや、アンタのそれは割と信じられると思ったよ」
「それはどうゆう意味でしょうか?」
「アイツ、死ぬ予定だったし、何より死にたがってたからな」
だからいつか、そうなる日が来るとは思ってた。
そうでなくとも人は皆、いつか死ぬ。
それが早いか遅いか、一歩踏み出せばやるかやらないかの身近な問題なのだから。
「……アナタの婚約者が死んだんですよ?」
「アイツの死ぬ前にしてみたい十のことってやつに付き合ってやってたらいつの間にかそうゆう間柄になっただけだよ」
「だからと言って……」
「勘違いすんな」
とりあえず、うんざりする話だから話す前に切っとこうと思った。
「人間、必ずしもそこに愛があるからって結婚するわけじゃねーんだよ」
たとえばほら、親の力関係であれよあれよと本人の意志関係なしにとかな。
まあ、アタシのことでございまんがね。
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