林檎

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神は何故、 性行為に快楽を感じる様に造りあげたのだろう 快楽がなければ、 こんなにも安易な肉体関係は蔓延しなかっただろうに しかし快楽があるからこそ 男と女は互いを求め貪りあい、 新たな命の芽生えがあり、 人類の繁栄につながったのではないだろうか…… なんて話を友人とした その時私の頭に浮かんだのはモーセの十戒だった 殺生するな 姦淫するな 盗むな といったような十の戒 ようするに禁忌を冒すなという道徳的事だろう 旧約の時代はそんな事は日常茶飯事だったので、 民を戒める為に神がこの十戒を敷いた しかし今現在も盗みや殺生はあるわけで、 混沌とした世の中に哀しくなる 赤ちゃんポストに7人目…… そんなニュースを聞くと怒りとも哀しみともとれるような感情がふつふつと沸き上がる かといって思うだけで何かする訳でも無い 私は聖職者でもなければ道徳的な人間でもない むしろ、旧約の時代に生きていたならば大淫婦バビロンと名を連ねていただろう 自分の感情と行動の矛盾に頭を擡げながらも、 快楽という感覚を与えて下さった神に感謝し、 今日も甘い林檎を求め行く 私は自堕落な人間なのだ
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