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錬は、静かになった男に近寄り、意識を確認しようとした。しかし、
「・・・油断したね。」
その小さなぼそりと言った声と同時に男の全身が先程の右腕のように光り出し、錬の視界を完全に奪った。
「ウワッ!!またかっ!!」
男は、光った身体のまま錬の顔を殴り飛ばした。
なんの防御も出来なかった錬は、またもトイレの中へ吹っ飛ばされ、奥の壁に背中を強打した。
「・・・・グハッ!!」
激突の衝撃で壁の鏡が割れて、錬の周辺に落ちた。
「僕の力って、すごいんだよね」
壁にもたれている錬に対して、少し余裕を持って歩み寄りながら言い放った。
「・・・」
「・・あれ?もしかして・・」
男は、少し不安そうな口調で錬に向かって歩みを進めた。
不意の攻撃を受けないように身体を光らせた状態で近づいた。
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