はじまり

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準ちゃんが卒業する日、私は号泣した。 もう手を繋いで下校する事はないんだね? 屋上でのお弁当も… 音楽室の落書きも… ノートの切れ端に書いた手紙も… 授業中に書いたって良く見せてくれたパラパラマンガも… 思い出はいっぱいあるのに明日から準ちゃんはいない。 明日から一人の学校になる… 私は卒業生よりも泣いた。 「愛…泣くなよ…」 本当に困った顔をして準ちゃんは私の頭を撫でる。 「だって…だってぇ」 「何でも言う事聞くからさ」 「本当?」 「マジ!なんかあるか?」 この一言で泣き止む私に、子供か?と軽く突っ込みをいれる準ちゃん。 「じゃあ旅行に連れていって」 「旅行?」 コクンと頷く私。
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