壱:鳥居のムコウ

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ゆらり、ゆらりと揺れる黒い尻尾がにくい。 にくいのにふと触ってみたくなる気持ちもする。 行き止まりや他の道にぶつかることもなく、左に曲がったり、右に曲がったり 階段登ったり、降りたりと重い荷物を抱えて黒猫についていった結果 かれこれ二十分は歩いているのに、何もない。 息も心臓も限界だった。
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