カルタ

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気がつけば、畳の上に居た。 煌々と光る蛍光灯が眩しく、右手で影を作ろうと、瞼の上へ持って行く。 ガチャリ。 妙な金属音が聞こえて、俺の行為を阻まれた。 あれ?右腕が少し重い…? なんだろう、筋肉痛だろうか。 そういえば昨日、高校卒業して以来半年ぶりくらいに野球仲間と草野球をやったんだっけ? 半年でここまで鈍る物なんだなあ…。 なんて、クラクラと宙を浮くように頭が軽いのと、よく分からない自分の状況に戸惑いながらも、蛍光灯のお陰で良くも悪くも眩んでいた視界が、だいぶしっかり周りを見渡せる程に回復してきた時だった。 左後方から、叫び声が聞こえた。 「あぁああぁぁ!!?どこだここは!?なんだよ!!これはよ?!!」 二十代半ばの低い男の声。 反射的に振り返ってみれば、やはり二十代そこそこの、刈り上げた頭が特徴的な太めの男が驚愕しているのが見える。 大の男がよくもまあ、情けない声を出しちゃって。 呆れ返ってその光景を見ていたのだけれど、その異様に気付くのは、そのすぐ後だった。 異常とも言っていいような、そんな光景である。 刈り上げの男から見て右手、つまり俺から見て彼の向こう側の腕には、まるでロボットのような、やり過ぎた強制筋トレグッズのような、金属装置のようなものが装着してあったのだ。
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