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素直に『そうだね』って言えるほど大人にはなれない。
まぁ、確かにあの笑顔には見とれそうになったけど。
そう思うと益々ムカついてくる。
「そっか、奈々美、先週風邪でお休みだったもんね」
その台詞にあたしはコクンと頷いた。
だから、知らなくて当然。
「なんでもこの一週間で１０人近くアタックした女性社員が居たらしいんだけど、みんな撃沈。なんと、同棲中の彼女が居るらしいっていうから残念よね」
「はっ？同棲?!」
驚いて声を上げると、琴ちゃんが「シーッ」って人差し指を口元に立てた。
だからあたしも慌てて自分の口元を右手で塞いで。
そういえば確かに彼女が居るって話してたっけ。
でも、『同棲』?!
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