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近づいて朝食を確認すると、今日は白ご飯とお味噌汁。
社長の大好物だ。
今日は食べてくれそう!
そう感じた私は社長の食べる様子を静かに見守った。
途中まで食べたあたりで、味噌汁をご飯にぶっかけてあげるとさらにテンションアップして食べ始めた。
結局、心配していたほど食欲は落ちていないのを確認して安堵していたら、社長は私にもたれ掛かって一息ついていた。
私は食後のお水を用意して、
「社長、ごめんね。私、今日は行くところがあるから」
そう告げると、私の強い意思を目で悟ったのかプイッとそっぽを向いて寝床へとトボトボ歩いていってしまった。
あの感じは、ちょっと拗ねてるな……
そう感じたけれど、今日だけは外せないので、私はそそくさと自分の部屋へ向った。
部屋に着くとクローゼットを開いて、少し黒目の服を手に取る。
そしてそれを素早く身に纏いながら、いそいそと準備を始めた。
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