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「クレヨン」からの友達申請の許可通知が来ているのに気が付いたのは、次の日の夕方だった。
もう諦めていた僕はとても、驚いた。
まだ深夜と呼べるような時間に書かれた彼女のメッセージには、休んだ事の理由は書かれては居なかったが、僕は安心した。
少なくとも友達として、メッセージを送れる様になったからだ。
僕はさっそく友達として認めて貰った事へのお礼を書いた。
そして、「もう一度写真を撮る楽しみを感じる事が大切です。
初心に立ち返ることが良いと思います」そう書いた。
そのメッセージに対しての返事はすぐに帰っては来なかった。
しかし、僕はそれを求めていなかった。
僕の写真にコメントを残してくれていたからだった。
「クレヨン」からの返事が返って来たのは数日経ってからだった。
当たり障りの無いその返事に少し失望しつつも、返事が来た事への喜びはあった。
「クレヨン」の閉ざされた心を開きたい。
彼女の作る心の壁を取り除きたい。
僕は、そう思うようになった。
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