92人が本棚に入れています
本棚に追加
2時間後、FORUSの窓からトキハ前のスクランブル交差点を、見ていました。
まるでアリの様に人々が、交差点を渡っています。
ふと、あの人物の事が浮かびました。 淡い薄い人物。
まだ、うろうろしてるのかな?
多分、自分自身が死んでいる事に、気がついてないと思う。
ある日、目覚めると自分自身が、死んでいたと想像してください。
当たり前の日常、周りは少しだけ、変化してますが。
普段通り、家族に挨拶をしますが・・・ 返事は、ありません。
家族の様子も、少し違います。
口数も、少なく暗い感じです。
食事の茶碗の数が、1人分少なく用意されてます。
次第に、自分だけが取り残された気分になります。
既に、薄々気がついてはいます。 自分の存在感、家族の中に無い事を。
しかし、納得は出来ません。
自分は、今この場所に立っているのですから・・・
恐る恐る、仏間の自分の写真を見ます。 確かに、亡くなっているのでしょう。 でも・・・
信じたく無い、やりきれない思いと、亡くなっている自分の遺影という、現実
自分の存在を、誰かに気付いて欲しいと、友人や知人の元に向かうのです。
最初のコメントを投稿しよう!