序章 【土井歩】

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「貴様!!何をしておるのだ!!」 警備室とは言ってもかなりの大きさがあり 警備員も常時30人は控えている しかし武田は、身の丈200センチ、体重は120キロはあるであろうその身体で 器用にも30人の合間を縫うように走り抜ける しかも一切速度を落とすことなくである 掛川「待たぬか!」 予想以上の速度で走る武田に怯みながらも 掛川は自らの大槍を、武田の進行方向を読んで投げた 結果から言えば その槍は突き刺さりはした しかしそれは武田の肉体ではなく 武田が無造作に掴み盾にした警備員5人を串刺しにしただけだった 警備員「あ…がぁ…」 掛川「く…くそ!!」 倉地「落ち着かんか!! 貴様は我が軍の総大将…怒りに任せて武器を投げるでない!!」 土井軍幹部ではかなりの古株であり、土井歩の祖父の代から仕えて来た倉地は 掛川を叱咤すると、突然姿を消した 否、姿を消したのではない あまりに素早い速度で動いているため 普通の人間の速度では、今の倉地の姿は目にも映らないのだ 掛川「倉地殿の得意技…瞬歩。 確かにあれなら武田に追いつける!」 瞬歩は瞬発系の筋肉を総動員し、凄まじい素早さを生み出す倉地独特の技である
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