転校生

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その後、西村先生は教室を後にした すると最初に動き出したのはポニーテール……確か島田だったはずだ 「アキ、ちょ~っと話を聞かせてもらえる?」 島田がすごい力を込めて吉井の肩を掴む 「あ、あはは……。美波、顔が怖いよ?」 「手紙を貰ったの?誰からなの?どんな手紙なの?」 目の吊り上がりようが半端ない 「あー、えっと、そのー」 答えに詰まる吉井 「いいからおとなしく指の骨を―じゃなくて、手紙を見せなさい」 指の骨を折る気だな 女の子がすごい事しようとしてる すると今度は桃色の髪……姫路だったはずだ 「あの、吉井君」 姫路が吉井の後ろから声をかける 「ん?なに?」 吉井が反応する 「その……できれば、ですけど……私にも手紙を見せて欲しいです……」 俯きながらそう告げた 「その……ごめん」 「でも、でも……!」 「いくら姫路さんの頼みでも、コレばっかりは」 普通に出来ないよな 「でも、私は吉井君に酷いことをしたくないんです!」 「ちょっと待って!姫路さんまで僕に暴行を加えることが前提なの!?」 姫路も温厚そうに見えたが、アレか 「皆、ちょっと落ち着け」 パンパンと手を叩く音が教卓から聞こえる そこには坂本がいた 「今問題なのは明久の手紙を見ることじゃない」 「というと?」 俺が問うとこっちを見てから皆に 「問題は、明久をどうグロテスクに殺すかだ」 「前提条件が間違ってんだよ畜生!」 荷物を取って教室から逃走する吉井 「逃がすなぁっ!追撃隊を組織しろ!」 「手紙を奪え!吉井を殺せ!」 「サーチ&デス!」 『そこはせめてデストロイで!』 Fクラスのほぼ全員が動き出す
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