非日常の扉

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授業中は同級生達のひそひそ話は聞こえるものの、休み時間よりは遥かに過ごしやすく、穏やかな時間だ。 なにより、普段大口を開けて笑ううるさい女子達が静かにしているだけでもありがたい。 「そこのお前ら!特に佐倉!授業が面白くないのは仕方ないが、ちっとは静かにしてろ!」 佐倉と呼ばれた同級生は途端に黙り込んだ。 あぁ…いつもと変わらない。 どうしよう、毎日がなんとなく過ぎていく。 同じような思いを共有している龍でさえ、そのスピードを感じてはいない。 授業も、こんな風に考え事でもしていれば、いつの間にか終わっている。 そしてふと気づくと夕方になっていて、私は商店街にたたずんでいた。
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