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夏に入ってまもない頃…
紅魔館で門番をする紅美鈴にとって待ちに待った最大のイベントがやってきた。
それは…
「七ば、たー!!?」
叫んだ瞬間頭に何かが…
「うるさいわよ!美鈴」
そこに立っていたのはこの紅魔館のメイド長である十六夜咲夜さん。
てことはやはり頭刺さってあるのは咲夜さん愛用の銀ナイフ。
「痛いじゃないですか~(泣)」
「珍しくサボってないから褒めてあげようと思って来たらいきなり叫ぶからよ」
咲夜さんはどうやら暑いせいか、機嫌があまり良くないように見える…。
「あっすみません、明日七夕だと思ったらついテンションあがっちゃって…」
「七夕?」
「え?知りませんか?明日は織姫様と彦星さんが年に一度だけ会うことを許してもらった日なんですよ」
「…ふーん」
「えっ!ふーんって!!素敵だと思いませんか!?」
「思う要素が全くないわ。そもそも何で年に一度だけ?好き同士なら逢い引きでも何でもすればいいんじゃないの?」
「…それは無理なんですよ」
「何故?」
「彼らは双方とも愛しすぎたんです…それが神の怒りに触れるとも知らずに…」
「え…?」
「さて、私たちも我が主を怒らせてはいけませんね、仕事に集中します。」
そうして私は咲夜さんと別れた。
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