ブーゲンビリア

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「私が、真利と別れることになっても、真利は先輩とは付き合わないと思います」 しっかりと先輩を見据える。こんな事言わせないで、言いたくないの、別れるだなんて、言いたくも、思いたくもないの。 「真利と付き合ってるからって、いい気になんなよ!」 パシン、と今の時間には似合わない音が響いた。それでも体育館からは賑やかな声が聞こえる。 「…私を叩いてどうにかなると思いますか?」 こんなの痛くない。真利の暴力に比べれば、全然痛くない。 「あんた…!」 真利はモテる。顔も整っているし、学校での性格は優しい真利のままだから。 痛くないなんて言ったけれど、やっぱり痛い。愛がない痛みなんて、ただ単に痛いだけ。 身体がずっしりと重い。足が立とうとしてはくれない、殴られ続けられてるように身体中が痛い。 ただ単に痛い。 だめ、帰らなくては。ああ、真利にはどうやって言い訳しようか。
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