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私は、哀しいくらい、弱い。
「もうやだ…」
私は情けなく声を漏らした。
…痛い、体中が痛い。背中はじんじんと熱を持ち、腕は真っ赤に腫れ、口からは血が垂れていた。
「は?何言ってんの?」
「いっ」
私に暴言を吐き続ける、目の前の男は私の彼氏である。
ぐい、と髪の毛を引っ張られ、必然的に私は彼の顔を見ることになる。その顔は反吐が出るくらい満足げに笑っていた。
「っんう」
ざらついた舌が私の口内を荒らす。私は惨めなくらい唾液を垂らした。
「んっ、う」
いつもより長い接吻。何かあったのだろうか。今すぐ彼の胸板を押して話しを聞いてあげたいけど、そんな事をしたら私の命が危ない。
「っ、は」
やっと唇が離れた、そう思えば彼は、私の顔に垂れた唾液を舐め始めた。
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