ブーゲンビリア

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「行ってきます」 「行ってきます」 ガチャリと鍵をかけて家を出る。立派なマンションだ。 真利の父親は医者で、二人の為にと一部屋私たちにくれた。ガス代も電気代も全て、真利の父親が払ってくれている。 「…ありがとうございます」 扉を前に軽くお辞儀をして、先を歩く真利の元へ走った。 学校に着くと時間も時間か人気少なく、探していた人も直ぐに見付かった。 「美遥、おはよう」 「おはよー」 同じのクラス、1-Aの教室で机に突っ伏す、親友の陣和美遥(じんわみはる)。 「眠そうだね」 「…腰痛い」 「あはは、愛されてんね」 彼女には彼氏がいる。入間透(いるまとおる)くんという名前で、言葉通り穏やかなのほほんとした人に見える、だけ。実際は完全な肉食で、いわゆるロールキャベツってやつだ。
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