2005年 この年にあるひとつの法律が考えられた

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それはこの国の科学技術の進歩のために決められた法律のひとつだ それは 恋愛をする上でインターネットのサイトに自分の名前と恋愛する相手の名前を書き込み 別れるときに莫大な金を恋愛した相手に渡される代わりにすべての記憶を国に渡すという 契約をかわすというものだった しかしその法律はまだ 実験段階であった その実験で僕が選ばれた 2005年11月21日 僕はなにも見つけれないまま ただ公園のベンチに座っていた なにか見つけなきゃいけないと頭では思ってるのに体が動かない そんな中 ケータイを手にしてメールを確認した ただなんのへんてつもない壁紙に時刻が表示されているだけだ 今日は朝の4時まで待っていた昨日は朝の2時 けどあの人からのメールは来ない こんなことになってるのに僕はまだあの人を好きでいた だからもうほとんど気づいてるんだ あの人の僕に対する気持ちはなくなったてことくらい それでも どうにかしようとして どうしていいかわからないから自分を見つけることすらできなくなっていた そして僕は段々と もう終わりなんだ 終わらなきゃ という考えが出てきて 最終的には それしか頭になくなっていた もうあの人のためにも終わりにしなきゃ 終わりにしたら最後にまたあの人の役に立てるんだから そして 僕はケータイの電話帳からあの人を削除した すると みるみるうちに頭の中の記憶が消えていき 俺からは何もかもが消え去った
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