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いつもの負けず嫌いの延長線だと思ったのが悪かった。
「私が1ゲーム取ったら、聞いてもらうからね」
放課後、部活時間の真っ只中。
瀬川初佳の宣言を受けた不二周助は、いつものように微笑んで頷いた。可愛い我が儘だと判断したからだ。
「うん、じゃあ明日にしようか」
おおお!と周りからテニス部員のどよめきが上がった。
そう、ここは青学テニスコート。初佳が決して近寄ろうとしなかった場所だ。
何故ここに初佳が立っているのか。そして何故不二に挑戦状をたたき付けているのか。
それは数十分前に遡る。
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