prologue

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いや、ねぇ……? いくら上目遣いで半泣き状態されても今の発言は、ねぇ……?多分、世界中が一瞬氷点下まで下がって人間の思考回路を停止させて徐々に温暖化が始まって脳が動き出した頃の人間がその辺にうじゃうじゃうろついているであろう展開こと空気だった。 ……我ながら意味不明に越したことはない。うん、意味不明。 「お兄ちゃん!早く寝てよ!」 不機嫌だ。かなり不機嫌だ。半泣き状態解除されてるし。 とりあえず……あれだ。制服に着替えよう。 「お兄ちゃん……」 その刹那、俺の隣にあったはずのベッドが粉々に砕かれた。いや、ジグソーパズルのように割れた。それも凄い音で……。 しかも割った人はいうと、どうやって割ったのか定かではないが分厚い辞書を持ちながらしゃがんでいた。いや、しゃがんでいない。 ちょうど振り下ろされた後だった。
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