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ぼーっとしていたら、後ろから背中を数回叩かれた。
後ろを振り向くと、ある男子生徒が立っていた。
その男子生徒が俺に話かける。
「よう夏巳。どうしたんだ? そんなぼーっとしてお前らしくない。頭良いくせにな!」
夏巳(なつみ)とは俺の名前。
……女っぽい?
よく言われる。
こいつは俺の幼馴染みの「小山 紀夫」(こやま のりお)だ。
小さい頃からいつも一緒にいた一番の親友だ。
髪が少し立っていてツンツンしている。
目は大きい中に強さのようなものがあり、鋭い。
鼻が高く、端正な顔立ちをしている。
ちなみに、こいつの方が俺より百倍頭が良い。
さっきの言葉はただ皮肉ってるだけだ。
……ていうか「お前らしくない」って、遠回しにいつもはうるさいって言ってるよな?
まあ間違ってはないけど……。
今日はとにかく眠いんだ。
……なぜかって?
「昨日3時まで電話で語り明かしてきたのは誰だよ……。紀夫?」
こういうことだ。
「だって暇だったんだからしょうがねえだろ?」
寝ろ!
……と言ってやりたいところだがそうは言えない理由がある。
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