0人が本棚に入れています
本棚に追加
アルスが仕事をしている中、ある旅人達が村にやって来た。
「ここの村で休むか」
荷物を持った男が一人。村の入口で止まり、村を眺める。
「早く宿屋に行こ~疲れたよ~…」
男の隣にいた女が小さな声で言う。話す体力もないのだろう、二人は宿屋を探した。
しかし……。
「宿屋が見つからないな…」
キョロキョロ周りを見渡しながら男は言う。
村中を探しても宿屋は見つからない…。
「村人に聞くか」
そう言い二人はアルスに近づき。
「すまない、宿屋を探してるんだが…」
とアルスに尋ねる。
ここですよとアルスが指を指したその先には。
「焼かれた建物じゃん」
そこには全焼した一つの建物が。
「まさか…」
男は恐る恐る聞く。
「ええ、宿屋は焼かれてしまいました」
そんなセリフを聞いた途端に二人共座り込んでしまった。
疲れはてやっと着いた村に宿屋が無い。
ショックどころでは無い様子だ。
それほど疲れているのだろう。
「休む場所無いじゃ~ん…」
女が座り俯く。するとアルスは閃いたような顔をする。
何か思い付いたらしい。
「なら俺の家に泊まりますか?」
それを聞いた二人は驚きと嬉しさが溢れたようで。
座り込んでいた女の子は喜びのあまりに飛び上がった。
女「やったー!ありがとう!」
満面の笑みでお礼を言う女の子。
だがアルスは付け足した。
アルス「ですが条件があります、この村は見ての通り酷い状態で家や宿屋も焼かれ建て直しています、それを手伝ってくれるのならいいですよ」
条件を出されたが二人は即OKした。
早く休みたいようだ。
アルスは二人を連れて家まで戻ることにした。
最初のコメントを投稿しよう!