第一章 第三部 理由

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「やっぱりか……」 アルスはあの夢を思い出していた。 「昨日二人が教えてくれた夢の話…俺も今日その夢見たんだ…だから選ばれたんだと思う」 自分が選ばれた事と二人の話が本当だった事が頭の中でグルグルと周り混乱したが 「選ばれたんなら…仕方ないね…」 まだ涙を浮かべながらクレアは仕方ないの言葉に驚く。 「仕方ないって…どうするつもり…?」 「旅するしかないでしょ」 アルスはもう混乱していないようで、答えは決まっていた。 「いいのか…そんな簡単に決めて…」 「そうよ…!旅って危険なのよ!?ゆっくり考えても…」 二人はアルスを止める。大変なのは二人がよくわかっている。 「俺さ…光のこととか氷の溶かし方を調べてさ…結局見つからなかったんだ…戦争終わらせると治るんだろ…?なら終わらせるさ…だから行くよ…俺…」 「そうか…」 レオンは地べたに座り込み土下座をした。 「巻き込んでしまってすまない……俺らがアルスの家に泊らなければ…巻き込まずに……すまない…」 慌ててアルスはレオンの体を掴む。 「頭上げてよ!きっと運命なんだよ、俺が出逢ったのは」 レオンは小さく顔を上げ 「さ…行こ!」
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